神戸バス巡りの旅 その2

前回は阪急御影からスタートして、神戸市の東部エリアを巡りながら神戸市の中心地である三宮へたどり着きました。
ここからどうするのか。執筆者曰く、今から神戸市バスのおすすめ観察ポイントランキング1位の場所に向かいます。構造上おすすめ観察ポイントランキングのランク外となってしまった三宮を遙かに凌ぐ壮大なバスターミナルが現れるらしいので、楽しみにしましょう。
三宮センター街東口から、66系統に乗車します。この66系統は、貿易センターが始発となり、三宮を経由する路線です。実は執筆者の母校が66系統の始発付近にあるらしいので、せっかくなので執筆者の母校に行って、66系統に始発から乗る策も考えましたが、時間的に少し厳しそうだったので断念。
車両はこれ。

※写真は別の場所で撮影したものです。車番も異なります。

はい、いつものJ-BUSのKV/LV234です。

ところで、66系統のスタート地点の話をしたのですが、最終的に行き着く先はどこなのでしょうか。

執筆者曰く、今日のメインディッシュは阪急御影からの山登りでもなく、摩耶ケーブル経由のバスでもなく、これらしいです。これに乗って神戸最強のバスターミナルに向かうらしいです。

行き先表示を見ると

「しあわせの村」

なんかすごく幸せになれそうな行先ですね。どんなところなのでしょうか。神戸のUSJといわれるテーマパークなのでしょうか。それとも、呉羽の里とか小野原のような住宅地なのでしょうか。北行きなので、北野異人館街のところを目指すのでしょうか。

あと66系統は落合営業所の担当となります。落合営業所担当路線で三宮に乗り入れるのは66系統のみです。同じ三宮センター街東口を発着する2系統は中央・中央南営業所、92系統は石屋川営業所担当であり、中央・中央南営業所は近くにあり(中央南はポートアイランドなのでちょっと遠いかもしれませんが)、石屋川営業所はすでに通った灘区なのですが、落合営業所はどこでしょうか。執筆者の言う雰囲気的にかなりすごい路線で遠くに連れて行かれそうです。ちょっとトイレは先済ませておいた方がよさそう・・・。

66系統は三宮センター街東口を出ると次は加納町3丁目、ここまではまあ普通のバス路線なのですが、ここから先とんでもない展開が。生田川のところで一般道路と分岐して、地下トンネルに入ります。すぐ地下トンネルを抜けるとそこは新神戸駅、停留所がありますがこのバスは停車しません。すぐさまトンネルに入ります。これが布引トンネル/新神戸トンネル。なんで同じトンネルなのに2つも名前があるのか、というツッコミが入るところですが、布引トンネルと新神戸トンネルは同じトンネルではありません。トンネルに入るとすぐに分岐があります。(トンネル内で分岐とか珍しい!)左方に分岐するのが布引トンネルで、西神ニュータウン・三木方面に行けます。右方に分岐するのが新神戸トンネルで、箕谷・有馬温泉方面に行けます。66系統は左方に行き、西神ニュータウン・三木方面に向かいます。布引トンネルは全長およそ3kmの山岳トンネルで、上下方向でトンネルが別となっています。そもそも神戸市の路線バスがこんな山岳トンネルを通って行くというのが恐ろしいのですが、阪大生の家の近くでもこういう路線は実は存在して、箕面トンネル(箕面有料道路)を通る阪急バスが千里中央から出ています。そういえばまだ言ってなかったですが、布引トンネルがある道路は山麓バイパスといって、これも有料道路です。布引トンネルを出ると、天王谷ICがあります。そこに料金所があるので、この大型バスは料金所を通ります。ちなみに天王谷ICを出た先の道路にも阪急バスや神姫バスが走っています。このバスはその道路には行かず、引き続き山麓バイパスを進んでいきます。ここからトンネルが6つ連続します。

とにかく山・山・山!

山間を走る高速道路のような雰囲気です。6つ目のトンネルを出てしばらく走ると、別の道路と合流し、山麓バイパスはここで終了。しばらく走ると、ひよどりインターというところにたどり着くので、ここでバイパスのような道路を抜けます。本当に高速道路のインターチェンジのような場所を抜け、別の道路に入ると現れるのがひよどり台インター前停留所。加納町3丁目の次の停留所です。長かったですね。

ここからは一般道。インターを抜けて最初に入る大きな道から外れ、ひよどり台を通ります。このあたりに駅はないですが、ここからはいろいろな駅にバスでいけます。66系統に乗れば三宮。その他長田・神戸・西鈴蘭台などに行けます。そこを過ぎると先ほどの大きい道に出て、西鈴蘭台の方に進んでいきます。星台台南停留所を過ぎるといよいよしあわせの村に入ります。料金所を通ります。1時間以内にしあわせの村を抜ければ無料ですので、バスは終点に着いたら少し村内で待機してすぐ折り返しの便となり、料金所を再び突破することとなります。その終点は星和台南の次にあるのかと思いきや、実はそうではなく、終点までにテニスコート前、しあわせの村中央という2つの途中停留所があります。基本的にしあわせの村中央でみんな降りちゃいますが、執筆者たちは終点まで行きます。終点は病院前(しあわせの村)。

こんな感じのバスターミナルです。

神戸のメインスポットその6:しあわせの村(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:???)

ここがおすすめ神戸市バスの観察ポイントランキング第1位なのか?と思い、執筆者に聞いてみることに。

執筆者「The answer is “No”」

ここもランク外だそうです。まあそうでしょうね。阪神御影や六甲道なら大体いつもバスとまっているけど、ここ全然バス来ない。(全然来ないは言いすぎかもしれませんが)ちなみに、バスの本数だけを考えるなら、途中で経由したひよどり台で観察した方がよいです。ひよどり台停留所はしあわせの村に行く全バスが経由する停留所であり、なおかつひよどり台を始発とする系統(65系統・87系統)も存在します。あんまり観察に適する場所ではないですが。

そもそもしあわせの村とは何なのかというと、「こどもからおとなまで、お年よりも障がいのある人も、誰もが楽しめる花と緑あふれる総合福祉ゾーン」らしいです。宿泊施設もあり、バーベキューもできます。芝生広場やグラウンドゴルフ場もあり、執筆者はよく家族と行ったものです。みんな大好き(?)温泉もあります。そして、個人的におすすめの施設が体育館にある卓球・バドミントンのコート。卓球は1時間、1台で150円、バドミントンは1時間、1面で350円です。ラウ○ドワンの卓球は10分300円なので、ラウ○ドワンはしあわせの村に比べて12倍高い料金を取っていることになります。しあわせの村の場合、用具と体育館シューズを持って行かなくてはなりません(用具はお金を払えば一応借りれます)が、それさえそろえばとんでもなく破格な値段で卓球・ばどみんとんをすることができます。

ここだと1日遊べるので、学部やサークルの友達とか誘って行ってみたらいかがでしょうか。

施設が地味なのと、遠いので、阪大生は基本的に行くところではありませんが。

バスターミナルに居ると親の顔より見た(それは言い過ぎか でも下宿勢は親元を離れているのであながち間違いではないかもしれないが)阪急バスが現れました。

阪大周辺に帰ってきたみたいです(大嘘)

しあわせの村を経由する阪急バスは、神戸駅が起点です。しあわせの村を経由後は西鈴蘭台駅を経由し、谷上駅または筑紫が丘を目指します。この路線は唐櫃営業所の担当です。唐櫃営業所と言えば、大阪外大が阪大に編入されて以来再履バスとして活躍していて、この秋に再履バスから引退した754号車が第2の人生を歩む営業所です。

さて、しあわせの村にとどまっていても仕方が無いので、次の目的地に向かいます。次に乗るバスは120系統、名谷駅行きです。

執筆者「次の名谷こそ、今日一番行きたかった場所。ここがおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:第1位!」

ついに神戸のバスターミナルの王者に行きます。今は神戸市北区、山側に居ますが、まあ、王者という位なのですから、周りはビルの乱立した大都会でしょう。名谷駅はきっと三宮に勝るとも劣らない、JR・私鉄・地下鉄が集結する大ターミナル駅なのでしょう。(フラグ)

路線図を見て名谷駅の位置を見てみましょう。

大体真ん中あたりが神戸市の中心部っぽいです。三宮は真ん中から少し右上の部分にありますが・・・

名谷どこ?

ここです。この赤丸で囲ったとこです。

街の外れやん!

しかし、執筆者はすごいところと言い張るので、楽しみにしましょう。

120系統に乗車。安定のKV/LV234。

ひよどりインターまでは66系統と同じ経路をたどります。ひよどりインターで先ほど66系統で進んだバイパスに入りますが、66系統とは逆の方向に進みます。また高速道路みたいなところを猛スピードで突っ走ります。ひよどりインターに入ると、次の停留所は落合団地前なのですが、そこまでが長い。ある程度道路を道なりに進むと左方の分岐があるので、左方に行き、今まで通ってきた道路の下を南北に走る道路に入ります。そして南へ行くと落合団地前。この道はなんとなく新御堂筋みたいな雰囲気があります。

「落合」団地前という停留所ですが、66系統が落合営業所担当と先ほど述べましたよね。落合とはこのあたりのことを指します。名谷駅に近いところにある営業所なのです。

ただ、大ターミナル(?)名谷の1つ前の停留所にもかかわらず、山がちの地形で、道路脇に団地がある感じの場所。本当に阪神御影や六甲道、三宮を遙かに凌ぐターミナルが現れるか疑わしいところです。

落合団地前を過ぎると左方の分岐を行きます。どことなく千里中央の中心部に向かう際、新御堂筋の大阪方面に向かう道路から外れて千里中央のあたりの道に出て行く雰囲気に似ていますが、まだ大ターミナル感はありません。さらに進んでいくとマンション群が立ち並び、ちょっとそれらしい雰囲気が出てきて、そのままおりばに到着。おりばは名谷駅に北から入りやすい位置にあり、バスターミナル内で降りたわけではないので壮大さは降りた時点ではわかりませんが、少し西に歩くと・・・

神戸のメインスポットその7:名谷駅(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:第1位)

※別日に撮影

いや何台バスが待機所で寝てるんや!

あと何個乗り場あるん?これ。広すぎるやろ!

あたり一面に広がるバスターミナル、多種多様な落合営業所のバス車両。また、山陽バスと(少しだけ)神姫バスも見られる。バス好きにはパラダイスと言っても過言ではない。と思いながら見ていると電車が通る音が。この名谷駅、乗り入れる鉄道は神戸市営地下鉄のみ。しかし、山がちな地形なので、名谷駅は地上にある。適切な位置に立てばバスと地下鉄の両方が観察できる。

とはいっても神戸の観光スポットとして名谷の「み」の字も出てこないのだが・・・

関西地域外出身の阪大生、名谷駅で降りたことある人マジで0人説

そんな駅でも執筆者はよく足を運ぶのである。

ちょっと遅くなりましたが、昼ご飯にしましょう。でも

こんな山がちのところで食べるところあんの?

いやいや、執筆者は名谷駅のマスター(?)。ご飯食べる場所がなければ名谷駅でご飯食べようなんて言い出さない。駅のすぐ隣に須磨パティオという特大商業施設が存在。そこに行けばもういろんなレストランが現れる。1時頃にかかわらず人でいっぱいで、たくさんレストランあるのにすぐ入れる場所を見つけるのは苦労した。

よく考えたら雰囲気が千里中央に似ていると感じるようになった。多数のバスが発着するバスターミナル、大きな商業施設があって食事を取る場所もたくさん、近くに目立った観光地がなく、観光目当てで行く駅ではないが、地域の人はたくさん利用する。

その特徴は完全に千里中央やないか!

ということで名谷駅のことを「神戸の千里中央」と考えて差し支えない。ここまで長々と名谷駅の特徴を述べてきたが、阪大生ならこの7文字で全部伝わるでしょう。

ここからは地下鉄を使って、バスを観察できるポイントに移動していきます。地下鉄で名谷から西神中央へ。神戸市営地下鉄って阪大生は普通に生活していれば使いませんよね。まあただの地下鉄なのですが

地下鉄ちゃうやん

西神中央までずっと地上で、途中多数のトンネルがあったんですが・・・途中畑見えたぞ・・・。

執筆者は小学生の頃、校外学習で芋掘りに行ったことがあるのですが、芋掘りができるスポットへは、途中にある伊川谷駅から徒歩で行けました。

前代未聞、地下鉄で芋掘りへ

まあ、初めての神戸市営地下鉄が名谷→西神中央なんて人はほとんど居ないと思いますが、もしそうなればなんじゃこりゃとなる地下鉄です。

とかいいながら終点西神中央に到着。

神戸のメインスポットその8:西神中央駅(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:第3位)

ここも名谷ほどとは言いませんが、いろいろあるんですよね。普通にご飯は食べられます。昔はそごうがあったのですが、2020年8月に閉店。その跡地を使い、エキソアレ西神中央が2022年4月に開業予定。今後またいろいろな買い物が楽しめる施設となります。間違えても阪大生が神戸行く!と言って訪れる場所ではありませんが。

で、肝心のバスターミナルですが、なかなか大きい。バスターミナルの形状は楕円形に近い感じです。神戸市バスも発着しますが、西神中央まで来れば実は神姫バス系列の方が多数派。

神戸市バスは西神中央周辺の路線を担当しており、遠距離の路線はありません。それに対して、神姫バス系列の系統では、明石駅・西明石駅・大久保駅と明石市の主要駅の名前や、押部谷(栄)という神戸市の西の果ての地名、緑が丘駅・三木営業所といった三木市にある行先が登場します。ここから、神戸の端に来た、という感じがします。

バスの種類に関して述べますと、神戸市バスでここにくるものはすべて西神営業所の所属になりますが、比較的車種が豊富です。また、神姫バスは、西神営業所の他、明石営業所、三木営業所といった離れた営業所の所属の車両が入ってきます。西神中央から押部谷(栄)・緑が丘駅方面に行くバスは神姫ゾーンバスという神姫バスの子会社が担当していますが、比較的古いバスが多め。中古のいすゞエルガが多いですが、自社導入の三菱車もあり、中でも472号車は現在神戸市内に乗り入れる路線バスとしては最古参であるらしい。排ガス規制記号がKC-となっているのですが、この規制記号が付いているものは古いバスで、神戸市の条例により導入から12年たつと車検が通らなくなります。ただ、472号車は窟屋営業所所属で、兵庫県三木市に拠点を置くので、条例によって弾かれるような古い車両も置けるんだとか。マニアの間では人気の車両です。まあそんなうまく西神中央に現れることはありません。この日も見かけませんでした。

ここから来た道を戻ります。再び地下鉄に。途中学園都市駅という駅があります。

神戸のメインスポットその9:学園都市駅(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:第4位)

今回の旅は時間の都合で降りることはなかったが、この学園都市もいろいろなバスを見ることができます。南方向、垂水駅や舞子駅に向かう系統が多く、神戸市バスと山陽バス(+ちょっとだけ神姫バス)の天国です。過去にそこで撮った写真を見てみましょう。

さて、名谷駅に戻ってきますが、ここでは通り過ぎます。次が妙法寺駅で、その次が板宿駅。板宿駅まで来れば神戸の中心部に近い雰囲気になりますが、その板宿駅は西神中央駅を出て最初の地下駅。ようやく地下鉄らしい地下鉄になったと感じてきたところで現れる、次の新長田駅で乗り換え。ほとんど地上区間の乗車でしたね。

ここからは大赤字海岸線の乗車となります。あまりにも大赤字なものですからなんとか客を乗せようと「海岸線中学生以下フリーパス」というものを販売し、利用を促進しています。途中にある御崎公園駅は、ノエビアスタジアム神戸の最寄り駅。ノエビアスタジアムの横にはバスが休むスペースがあり、結構な数のバスが休んでいるのをよく見ました。バスがバンバン来るわけではありませんが、執筆者的にはおすすめのスポットです。海岸線を進み、途中のハーバーランド駅で下車。

ハーバーランドって何ぞや?

というところなのですが、説明すると海の近くにある大型複合施設のことです。買い物・観光に持ってこいのスポットです。

ハーバーランド駅を出ると、そこにはJR神戸駅があります。実はこの2駅、接しています。駅名が違うからわかりにくいですが、乗り換え駅です。

神戸のメインスポットその10:神戸駅(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:第2位)

見事第2位に輝いた神戸駅。これを見たいがためにハーバーランド駅で降りたのです。まずは南側。主に神姫バスが発着します。ポートアイランドや三田駅、白川台に行くことができます。特に白川台行きのバスは結構な長距離を走りますが210円。白川台へ行くには名谷駅から神戸市バス70系統・神姫バス14系統を使うのが便利ですが、神戸駅からでも本数は少ないながら格安の路線があるので、執筆者の推しです。(いや阪大生の誰が白川台へ行く用事があるねん)

でも本数の少ない神姫バスの路線がポツポツとあるだけ・・・

なぜ第2位なのか

その答えは駅北側に行けば分かります。

北側に行けば一面に広がるバスターミナルが姿を現します。一方通行方式の名谷駅、楕円形の西神中央駅に対し、この神戸駅は多角形型。多角形の各辺が乗り場に相当します。多角形の内部に居れば次々と入ってくる神戸市バス・阪急バスを見ることができます。神戸駅は松原営業所担当路線の乗り入れが非常に多く、松原営業所はすごく車種のバリエーションが豊富なので、神戸駅でバスを見ると飽きません。基本的に西側に向かう路線ばかりですが、神戸市バスの路線で唯一東に行く路線(とはいっても神戸駅を出たらまず西へ向かう)が7系統です。この7系統は、2021年までは平日ダイヤでは一部便が神戸交通振興の担当で、富士重工業の7Eの車体をもつ車両が運用に入っていて、マニアを虜にしていました(執筆者もその1人)が、年明けから無くなってしまいました。

神戸交通振興の車両なので塗装は違いますが、前面に布をつけて神戸市バスに変装(?)しているのがおもしろいところでした。

神戸駅でバスを見たあとは海岸線で三宮・花時計前駅に。これで三宮まで戻ってきて旅は終了、解散となります。

しかし、執筆者はここから1人でまだまだ乗車するらしい・・・

次回へ続く

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