こんにちは!先日、神戸バス巡りの旅に行ってきました。
神戸に行くといえばどんなことを思い浮かべるでしょうか。南京町?北野異人館街?六甲山?
今回はそんなスポットなんて行きません。ただ神戸のバスを満喫するだけです。
大阪大学のあたりにいると、阪急バスがいっぱい通っており、普通に下宿生活していれば見かける機会が多いです。ただ、その地域で見かけられる車種には限りがあります。神戸には大阪北摂地域ではあまり見られないバスもいっぱい見ることができるので、バスを満喫するには良い場所です。(車種を気にする人はほとんどいませんが。)
ということで、この記事の執筆者(在住:神戸市)が再履バス同好会のメンバーを呼んで、神戸のバスを巡る企画を立てることにしました。執筆者は22年間神戸市に住んでいて、このあたりのバスについては詳しいので、執筆者の目線から書いても新たな発見が少なく、あまり面白くないと思います。そこで、この記事では、執筆者の指示によっていろんなところに連れて行かれる、バスに興味のある阪大下宿生(出身は関西地域の外)の目線で書いていきたいと思います。
※行先は予めある程度執筆者の方で考えており、メンバーと相談して最終的に決定する、という感じです。一方的に連れ回したわけではありません。
さあ、明日は神戸のバス巡り!集合場所はどこかな?まあ三宮(神戸の中心地)かその周辺だろうな・・・
と思ってたら・・・
執筆者「阪急御影駅9:00集合で」
どこだよそこ!?
でも最近は世の中も便利になったもので、どこだよそこ!?ってなっても調べればすぐ分かります。調べたところ阪急神戸線の駅らしいです。梅田から神戸三宮に向かう途中にありますので、神戸の中心地よりは阪大に近い駅となります。でもよく調べたら普通しかとまらない。(急行・通勤急行も停車しますが、走っていない時間帯の方が多く、かつこれらの種別も御影駅付近は各駅停車なので実質普通しかとまらないようなもの)
普通しかとまらなくても例えばJR吹田駅なんかは大きい駅で、「JR吹田駅待ち合わせで!」と言われても何の違和感もないので、神戸三宮駅に対する御影駅も大阪駅に対する吹田駅のようなイメージで考えればいいのではないか。とりあえず神戸市東部の最大の駅と思っておいたらよさそう。どうも三宮集合にしてしまうと神戸市東部を完全にスルーしてしまうことになるからあえて神戸市東部最大の駅を選んだというわけだな。
当日
阪大生おなじみ阪急電車に乗って御影駅へ。
到着!
なんか思ってた駅と違うんだが・・・山やん。何もない。
一応駅南側にはコンビニや個人の店などはあるので、これで何もないと言ってしまえば兵庫県北部の山陰本線特急通過駅の面目が立たなくなりますが、阪急の中ではちっちゃい駅です。
この駅を利用したことのある関西以外の地域出身の阪大生、マジで0人説
ここで執筆者がメンバーに地下鉄・バスの1日乗車券を渡す。阪急御影駅周辺では買えないので、執筆者が予め人数分購入し、駅に持ってきたのである。この乗車券があれば、1日神戸市営地下鉄と神戸市バスが乗り放題となる。
いよいよ旅の開始。
最初に乗るバスは19/39系統鴨子ヶ原方面行き。執筆者曰く、この路線にはおんぼろ古いバスがよくはいるらしい。
記念すべき最初のバスはこちら!
※画像は別日に別の場所で撮影したバスで、乗車したバスはこのバスと同型式の別の車番のバスです。
日野ブルーリボンシティです。去年までは再履バスの予備車として動いていたバスがこの車種に当たりますが、北摂地域ではもうニュームジェットで少し見られる程度になってしまった貴重な型式です。ただ、神戸市東部ではまだまだかなりの数が活躍中。阪急御影駅でバスを待っている間にも逆方向のバスとしてこの型式が入ってくるなど、もうブルーリボンシティ天国です。
これに乗って山の方に向かうのですが、このバスで六甲山に行けると勘違いした客がいたみたいで、運転士さんが「阪急で六甲駅まで行って、そこから16系統で六甲ケーブルの乗り場までいける」と案内していました。なぜ六甲山に向かおうとしていたのにこの駅に降り立ったのかわかりませんが。
バスは阪急御影を出ると、すぐに険しい坂道をどんどん登っていきます。5分もしたらもう標高がかなり高いところまで来ています。狭い道を進みながら、鴨子ヶ原2丁目に到着。
すぐさま別のバスがやってきました。これは三菱エアロスター。阪大付近でもおなじみで、再履バスでも去年までは活躍していましたが、このバスは2002年式。こんな古いバス、阪急バスにはいません。岡山とかに比べるとそこまで古いわけではありませんが、比較的古めのバスに多数遭遇できるのが神戸市東部です。今日まだ古いバスしか見てませんよ。
このバスはこの後東の方を回って阪急御影へ戻っていくので、これに乗って戻るのかと思いきや、執筆者の答えは「NO」
こんな山の上に連れてこられて、同じ路線で戻れないとかいう縛りゲーとか、もう詰みやん
執筆者が北の方に行けば良いというのでさらに山を登っていくと、北に見える道路で
黄緑色のバス「ビュン」
執筆者曰く、鴨子ヶ原2丁目のすぐ北にある道路にもバスがそれなりの本数走っているらしい。
その道路に行くと、現れた停留所が渦森台2丁目停留所。山の上にもかかわらず、待ってたらバス待ちの乗客がどんどん増えてきた。住宅も多くあるので地域の人が利用しているのだが、間違えても神戸観光で訪れる場所ではない。
この停留所からは、阪神御影行きとJR甲南山手行きのバスが出ている。JR甲南山手は、神戸市東灘区の最も東に位置する駅であり、これに乗れば神戸市バスの最東端に行くことができるのだが、時間の都合上今日はそっちには行かない。阪神御影行きのバスである38系統に乗る。先ほどの19/39系統も阪神御影が始点であるが、山の上でこれだけ近いところを走っているのにもかかわらず、38系統とは通るルートが全然違う。39系統阪神御影行きに至っては途中、38系統の阪神御影行きと同じ道路の逆の方向を走るという訳の分からないことが起こる。
乗車バスは日産ディーゼルのスペースランナー。
※これも別日に別の場所で撮影。
再履バスの車両でおなじみの西工ボディであるが、これも2002年式。見た目は似ていても古さが全然違います。
これで山を下っていくのですが・・・
なんかより山奥に行っている気がするのは気のせいか?
途中住宅地が姿を消し、山奥のような自然豊かな場所を通ります。ただそこを過ぎて白鶴美術館前を過ぎると住吉川と開けた土地が目に入ります。ここからは住吉川に沿って下っていきます。途中、阪急の下をくぐります。(38系統は阪急電鉄との接続はありません)そして、大阪から山陽地域方面に向かうメイン道路、国道2号線と交わるところを右に曲がります。すると・・・
神戸のメインスポットその1:住吉(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:ランク外)
多くの建物が姿を現します。東灘図書館、東灘消防署、東灘区役所はこのあたりにあります。神戸市東部の中心地は阪急御影ではなくここだったのです。阪急御影からスタートして、なぜか山の上に連れてこられて、街中みたいなところをまだ見ていなかったのですが、ようやく街が姿を現しました!ほどなくして東灘区最大の駅、住吉駅に到着。とはいっても住吉駅なんて六甲アイランド行く時ぐらいしか用がないと思います。しかも大阪で住吉といったら大阪市住吉区ですから、余計に存在感がない。
住吉駅からは多くのバスが発着しますが、バスターミナルみたいなものはなく、すべてのバスが国道2号線上の停留所から発着します。正直バス観察スポットにはあまり向きません。強いて言えば神戸市バスと阪神バスとみなと観光バスと3社が同時に観察できるのは良いところか。
ここでは降りずに終点まで行きます。
JR住吉を過ぎると阪神御影まではすぐです。少なくとも若者がバスに乗る距離ではありません。阪神御影に近づくと大きなデパートが現れます。御影クラッセといいます。バスターミナルに入って38系統の乗車はここまで。
神戸のメインスポットその2:阪神御影(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:第5位)
阪急御影ではなく阪神御影です。(2駅間は約1km離れてる)阪急の方は小さい駅でしたがこちらは特急も停車し、立派なデパートと多数の居酒屋が存在する大きな駅。このあたりには多くの神大生が住んでいますが、阪大生なら基本的に用はない駅ですね笑 肝心(?)のバスターミナルですが、サイズとしてはそこまで大きくなく、路線数も少ないのですが、なんせ古参車率が非常に高い。先ほど述べた19系統・39系統は非常に古参車率が高く、38系統も古参車率がそこそこ高い。私たちが阪神御影についたときはなんと古参ブルーリボンシティが3台もバスターミナルの中にいました。このシチュエーションは極端かもしれませんが、待ってたら古参車がバンバン来る、これが阪神御影です。阪大周辺のバスターミナルとは明らかに異世界である阪神御影は神戸のバススポットとしては絶対に外せないので、第5位に選ばせてもらいました。
さて、ここからは36系統に乗車し、西へ向かいます。乗車バスはこちら。
写真と車番は違いますが、いすゞの新型エルガです。(LV290、もしくはKV290と呼んでます)このバスは北摂地域でもそれなりに見られますが、神戸市は新車導入を極端に渋っているので、数は少ないです。最近少し入り出しましたが、神戸市バスの新型エルガも執筆者は初乗車。古参車ばかり乗ってたのでここで箸休めです。
国道2号線を西に進むと東灘区を抜け、灘区にはいります。灘といえば名門・灘高校が思い浮かぶと思いますが、灘高校の所在地は東灘区。最寄りは先ほど通過した住吉駅です。
灘区に入ると、ほどなくしてJR六甲道駅に到着。灘区の中心地で、神大生が集う場所です。神戸の石橋阪大前?
神戸のメインスポットその3:JR六甲道(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:第6位 )
ここのいいところは、系統・車種が豊富なところ。灘区の中心地であるため、多くの系統が乗り入れます。また、狭い道を走る系統には小型バス、少し狭い道を走る系統には中型バス、神大生や六甲山に行く観光客を輸送する系統は大型バス、というように、バスのサイズもバラバラです。各系統の本数がさほど多くないため、系統数の割に入るバスは少ないですが、かなり楽しめる場所であることは間違いないです。
ここでは降車せず、36系統に乗り続け、阪急六甲まで行き、そこで下車。
神戸のメインスポットその4:阪急六甲(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:ランク外)
ランク外としましたが、阪急六甲では、神戸市バスの面白いスポットがあります。
3つある乗り場、これは何なんだ、ということなのですが、これはすべて2・18系統の乗り場です。特に2系統は本数が非常に多く、先発・次発・次々発と3つの乗り場をフル活用します。乗客は3つの乗り場のうち、先発のバスの乗り場に行き、バスに乗り込んでいきます。(座るためにあえて次発を選ぶ人もいそうですが)バス好きの目線から言えば、最大3本のバスがとまっているわけですから、その中から好きなバスを選んで乗れることが魅力です。(いや普通先発に乗るやろ、ってところなのですが)2系統に入る車種は上の写真の手前側にある日産ディーゼルのスペースランナーか、写真の奥側にあるJBUS(いすゞ、日野)のエルガ・ブルーリボンのどちらかで、好きなバスを選んで乗れるといわれてもそんなにおいしくはないのですが、まれに阪急バスではほぼ廃車になってしまったいすゞの旧型エルガ(俗にV8エルガといわれている LV280と呼んでます)が入るので、それが現れたらラッキー。クーラーを横から見ると下のような感じのものである黄緑色のノンステップバスならV8エルガです。
ただ神戸の西の方に行くと同じクーラーを載せた西工+日産スペースランナーのノンステップバスもあるので、あくまで現在2系統でこのクーラーが載っていればV8エルガ、というだけです。
車種の面で熱く語りましたが、今から乗るバスはルートが珍しいバスです。この乗り場から出るバスは圧倒的に2系統が多いのですが、一部18系統というバスが出ています。この2つの系統は大体同じ経路を通るのですが、18系統は2系統と違い、摩耶ケーブル下・新神戸駅(新神戸駅は一部の便のみ)を経由します。また、終点も2系統が三宮神社なのに対し、18系統は三宮駅前です。三宮始発の18系統は、バスターミナルから発車します。
乗車バスはJBUSでした。いすゞか日野かはわかりませんでしたが、どっちでも構わないです。この型です。
電気バスではない再履バスもこの型ですが、車体が西工なので、見た目は全然違います。LV234もしくはKV234と呼んでいます。日本中で最も見られる型だと思います。
これに乗って、山麓地域を行きます。途中、摩耶ケーブルの乗り場に向かう際には、2系統のルートから外れて山を登ります。住宅街の間を縫っていると突如現れるのが摩耶ケーブルの乗り場。摩耶ケーブル行っている間に2分後に出発した2系統に抜かされます。そして、新神戸行っている間にさらにもう1本後の2系統に追いつかれます。18系統は観光用の系統なので、日常の利用には2系統を使う、という感じでしょうね。
そして神戸の中心地、三宮に到着!
神戸のメインスポットその5:三宮(執筆者のおすすめ神戸市バス観察ポイントランキング:ランク外)
普通各都市の中心地はバスが大集結するのでバス観察には最適です。神戸の中心地、三宮も例外ではないです。ただ、三宮には路線バスが一同に集うバスターミナル、というものが存在しません。18系統が発着するバスターミナルも高速バスの乗り場の隣にあるこぢんまりとしたところで、発着する神戸市バスは多くありません。また、バスターミナルの東側には神姫バスの乗り場(主に遠距離)があり、南側の道路沿いには神姫バス(Port Loopやポートアイランド行きのバス)や神戸市バス7系統、阪神バスが発着する停留所があります。西側にはフラワーロードという道路が南北に走っており、そこでは2系統や92系統がバンバン来ます。トータルのバスの本数は非常に多いですが、バスの来る場所が分散していて、いまいち良い観察ポイントが見つからない、というのが三宮駅です。これが京都駅なら北口から出るだけで京都市バスのパラダイスなのですが、神戸だとそうもいかないので、ランク外となってしまいました。
最近運行開始した神姫バスのPort Loopです。連節バスです。
ここまでも相当長い記事になってしまいましたが、まだまだ続きそうなので、この記事は一旦ここまでとします。ここから、ここまで乗った神戸市バスの路線とは違った雰囲気の路線を楽しむことになりますので、お楽しみに。